Tatoeブログ

自分が人間じゃなかったら何だったのだろうか?をたくさん紹介していくブログ

【Tatoe9】私は段ボールだ。

画家:20代男性 高校教師

タイトル:あなたに期待しています。 

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お届けに参りました。

説明文:箱を届けられた人が箱の中身をどう使うか、この段ボールはすごく楽しみにしている。でも不安もある。箱の中身は使われずに部屋の隅に置かれてしまうのではないか?

 

質問1:なんで段ボールを描いたの?

段ボールの中身は今まで自分が吸収してきたものが詰まっている。それは言い換えれば、自分の知識や経験である。受取人は箱を開けるかどうか自分で判断することができる。例えば、たくさんの本がこの中に入っていたとしても、受取人が段ボールを開けなければ、その本に触れることはないだろう。でももし、段ボールを開いたら、そこには受取人の知らない新しい世界が待っているかもしれない。段ボールを開けてほしいと段ボール自身は期待している。しかしそれを受取人に伝えることはできない。また、この絵は箱の中に入っているものしか受取人は使うことができないということも意味している。

 

質問2:受取人ってどんな人だろうか?

多分誰かから送られているということだから、送り主の知り合い、身近な人、離れててもいいから、知っている人。

 

質問3:この絵に写っている手、つまり届け人はどんな気持ち?

おそらく、どんな気持ちでもない。届ける人はただ届けることしかできないから。

 

質問4:何かを届けるという媒体はたくさんある。例えばプレゼントボックスだったり、透明なコンテナだったり。なぜ、佐田さんは段ボールという媒体を選んだの?

プレゼントボックスだと包装の時点でもらった人が期待をしてしまう。 もし中身が期待していたものと違かったら、その人は落ち込んでしまう。でも段ボールであれば、とにかく不愛想、ポーカーフェイスな感じがして、箱の中身を空けるまで、受取人の感情を動かすことはない。中身を見るのも、見ないのも、そこから嬉しくなったり、落ち込んだりするのも全て受取人の意思にゆだねられる。だから段ボール。

 

質問5:10年後、このダンボールはどうなっている?

ダンボール自体に変化はない。しかし、いろんな形のものを運べるようになっている。でも開けるかどうかはやっぱり貰い手次第。

 

筆者の感想

今回投稿してくれた佐田さんは水彩画で描いてくれました。皆さんこのダンボールの絵を見て、どんな人が、どんなものを入れて、誰に送っているか想像してみてください。筆者は、きっとこのダンボールは母が初めて上京した息子にたくさんの仕送りを入れて送ってきたんだろうなぁってイメージしました。これで一本CMつくれそうですね。

 

 

 

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