Tatoeブログ

自分が人間じゃなかったら何だったのだろうか?をたくさん紹介していくブログ

【Tatoe14】私はジーンズだ。

画家:田口甲斐 22歳 大学生

タイトル:パートナー

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もし彼が人間じゃなかったら、なぜジーンズなのか?

描かれたこのジーンズは彼が中学生のころから実際に履いているものだそうだ。ジーンズは履けば履くほど味が出て、その人にフィットしていく。言えば、「その人のジーンズ」になる。人間も年を重ねるごとにその人だけの経験が積まれていく。彼曰く、人としての年季や経験を一番表現できると思ったのがこのジーンズだった。最初はベルトを描く予定だったが、ベルトはジーンズに比べると長持ちせず、使い込んだ様子が表しにくかったので、今回はジーンズを描いた。特に着目してほしいのは太ももと腰下の部分。黄色っぽく描いた理由はこれらの部分が痛んでいて、生活の中で一番動かしているということを表現したかったから。このジーンズは中学生の時に買ってもらった。高校から福岡に越してきた彼は現在に至るまで、ずっと一人暮らしをしてきた。一人暮らしを始めたころから1人でなんでもやってきた。少しぐらいの困ったことなら自分でどうにかできる、そんなときもこのジーンズは一緒だった。外に出るとき、何を履くか迷ったらこのジーンズ、という考え方は一人のパートナーのようなものだと思った。10年後、このジーンズにはさらに年季が入って、だんだんと破れていく。しかし、他のジーンズにはない哀愁があり、その哀愁を感じることができるのは彼だけなのだろう。

 

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